目の前には自分と同じ白髪。髪はいくらか立っている。
目の色は…同じ緑色…。
その少年が放った、ことば…
「お…父さん…?」
::: ×年後の真実 :::
学院生時代、流魂街に出掛けたことがあった。
流魂街の人間の多くは、死神を嫌
っている。
だから、分からないように普段着の着流しに着替えて行った。
京楽の付き添いで、流魂街の甘味処に立ち寄る予定だった。
授業を受けているときに、京楽から回ってきた手紙に書かれていた言葉。
「流魂街で美味い甘味処を見つけた。今度食べに行かないか?」
その手紙をOKして3日後、約束どおり流魂街にやってきたわけだが……
「〜〜〜っ!(汗」
京楽は今日も、女の尻を追っかけ回している。
「おい!京楽!!お前、美味い甘味処に連れていってくれるんじゃあなかったの
か?!」
京楽を、精一杯の声で怒鳴り散らした。
京楽は何やら物言いたげな表情で、俺を
見た。
「いーじゃなぁい。流魂街(流魂街と書いて外と読む)に出てきた時くらい。浮
竹!お前も女くらい探せ!ていうか、作れ!!」
「馬鹿なことを言うな!!俺は甘味処に来るために外にきたんだ!」
ギャーギャー言い合いをしていると、まわりに人が集まってきた。
さすがに、こんな所で喧嘩を始める訳にはいかない。
こんな事が、元柳斎先生に知れてみろ。
即刻学院を追い出される。
京楽はまだし
も、俺まで……(汗
「あっ!!」
京楽の奴…もうあんな所に行きやがった…(汗
俺の身体【からだ】だっていつも調子良いわけじゃないんだぞ。
今日は偶々良くて、前から約束していた甘味処に連れていってくれるって言うか
らついてきたのに…
これじゃ、折角の休日が台無しじゃないか!!
ふと、背後に視線を感じて振り向いた。
カタン
さっき通過した家の横から音がした。
「先生に教えてもらった瞬歩…ちょっと試してみるか…。」
1週間ほど前、元柳斎先生に京楽と一緒に呼び出された。
追加講習だった。
元柳斎先生が、「十三隊に入ったときに役に立つ」と教えてくれた瞬歩。
先生みたいにうまくは出来なかった。
でも、先生は「初めてにしては上出来」と
言ってくれた。
毎日練習した。
朝起きてすぐ・学校の休み時間・放課後・夜…。
「えっと……たしか……」
実際にやってみる前に確認。
……しないと、うまく出来るかどうか…。
「よし!」
まだ、さっきのところに人の気配はある。
準備も出来た。
京楽は何処に行ったか
しらないけど。(笑
シュンッ
ザッ
「っ!?」
「あ…れ?まだ小さい子供じゃないか。」
そう、そこにいたのはまだ小さな子供。
俺が突然現われたもんだから、腰抜かし
てシリモチついてる。
でも、なんか、こいつ……
「お前…」
「お…父さん…?」
小さい子供が発した言葉、「父さん」。
思いもよらない言葉が帰ってきた。
開いた口が塞がらない。
「「はぁ?!」」
驚きの声がハモッた。ハモッた?何で……
振り返れば、奴がいる。(ドラマぁ〜)(笑)
「きょっ!?京楽!?いいいつから居たんだ?!お前っ!!」
「んー?君が瞬歩をやる準備をしてる頃からさ。気付かなかったのかい?
だめだ
なぁ〜、そんなんじゃ、山じいに怒られるよー。」
全く気付かなかった…。(汗
俺はそんなにやばいんだろうか…?(自己嫌悪)
「で、ぼく。どうして、この馬鹿がお父さんなのかな?」
突然話を変えられた。ていうか…
「この馬鹿とはなんだ!!失礼だ!(俺に対して」
「なぁ〜に言ってんのぉ。俺が言うまで気付かなかったじゃないの。
そういうの
、お・馬・鹿・さ・ん、って言うんじゃないの??」
「ぐっ!!(反論できない…」
京楽と口喧嘩をしていると、足元で何か動いたのがわかった。
何が動いたのかは
わからなかったが…。
「おじちゃん……っ!!お父さん、いじめないで……!!」
俺の前に立っているのは、さっきの子供。
やっぱりお父さんって言ってるし…(
泣
京楽がしゃがみ、子供に何か話し掛けている。
「僕ぅ〜、お名前は?」
どこから出しているのか分からない、気色悪い声だ。
「ひつ…がゃ、と…ぅしろ…。」
俺を『父親』と思っていて、俺をいじめていた(訳ではないんだが)京楽が話し掛けてきた為、
少し警戒しているようだった。
「ひつがやとうしろう君か!わかったよ。ありがとう。
お父さんの名前は、浮竹
十四郎だよ。わかった?」
人を指差しながら子供に(勝手に)名前を教えていく。
「おい!何勝手に教えてるんだ!!」
「良いじゃないのぉ。減るもんじゃないんだし。」
「それはそうだが…。」
困った。
ただひたすら。
こんな、流魂街の子供に「お父さん」って呼ばれたなん
て、元柳斎先生に知れてみろ!
ていうか、家、一応下級だけど、貴族だぞ!?
良
いのかよ!
流魂街に子供いて!!(いや、そういうことでもないんだが。)
「おーい。浮竹、だいじょぶか?お前。」
そういいながら、自分の頭をチョンチョンと指す。
「そんなにショックだったのか?隠・し・子。」
ニヤニヤしながら、俺を見ている。
なんか、ムカつく。
ふと、辺りを見回してみた。あの子供が居ない!!
「京楽…子供が居なくなってる…。」
「んー?あーら、ホントだ。居ないじゃん。どこ行ったんだぁ?とうしろう君。
おーい!」
いつのまにか消えていた子供。
あれから少し探したが、見つからなかった。
少なからず、少しの時間を過ごしたのだ。
いったいどこへ行ったのか、俺には分からなかった……
「…なーんて、事あったよなぁ〜、浮竹!懐かしいねぇ。」
俺は今日、八番隊の隊長執務室に呼ばれ、京楽と酒を飲んでいる。
懐かしいあの日の出来事。
あのときの『ひつがやとうしろう』君は今、十番隊の隊長を立派に努めている。
「あぁ。まさかあの子が十番隊長、日番谷冬獅郎だとは…。
あっ!冬獅郎君冬獅
郎君!ちょっと、こっち来ないかい?」
執務室の前の廊下を、丁度彼が通りかかったので呼び止めた。
「何ですか?こんな昼間から酒なんか飲んで…。」
俺等が酒臭いのか、機嫌が少々悪いようだが、まぁ、気にしない♪
「いーじゃないのぉ!酒は大事よぉ!!きみも飲むかい?!背がのびるよ!!」
京楽はもう完全に酔っている。
これじゃあ、冬獅郎君にとっては質の悪い酔っ払
いオヤジだ(笑)
「結構です!用がないなら帰らせてください!!」
そういうと踵を返して部屋を出ようとする。
「ちょっと!待って!君さ、最初に俺のこと見たとき、何か思わなかった??」
酒が回ってきたのか、俺も大声になっている。
執務室中に響いているのが、自分
でもよく分かる。
「は?何のことですか?」
どうやら、あの日の出来事はまだ小さかった君は覚えていなかった様だった。
まぁ、仕方の無い事と言ったらそうなのかもしれないが、ちょっと淋しい気持ち
になった。
「そっか。いや、すまない。呼び止めてすまなかった。ありがとう。」
「では…失礼します。京楽隊長、………父さん……(ニヤリ」
「あぁ。………って…えぇ!?…父…ぇえ?!」
「あーらら、とうしろう君は、やっぱり冬獅郎君だったわけね。」
その後浮竹は、ぼくを放って冬獅郎君を追っかけ回しに行った。
しょうがないから、ぼくは十番隊副隊長・松本乱菊ちゃんを呼んで酒を飲むこと
にした。
乱菊ちゃん、これがまたいい呑みっぷりの持ち主でね。
君たちがもし、尸魂界に来る事があったら、一緒に酒を飲むといいよ♪
その時はもちろん!ぼくも誘ってね!
あ!七緒ちゃんには内緒だよ?
七緒ちゃんに知れると、酒が飲めなくなっちゃうからね☆
+++++編集後記という名の反省会。
はぃ〜。お久しぶりです。
これは、BLEACH18巻発売記念(何)に書いたものです。
日×浮の親子ネタ!!大好きなんですよ〜vv
ひっつんは確信犯です。(笑
しっかりあの頃の記憶はあります(という設定です。自分なりに。
最後の京楽隊長の語りは自分なりには好きv
書いてて楽しかった〜♪
まぁ、こんな感じです。
藍色銀華
2005.08.07
銀華ちゃんありがとうございました〜。
これからも頑張ってね♪
雄斗