私には心から尊敬できる人物がいた。
容姿も、心も、そして戦う姿すら美しい−・・・。
その死神の名は 。
護廷十三隊にも隠密機動にも属さない、
最強の特務隊と言われる『零番隊』の隊長を務める人物だ。
器量も良く、その明るさと優しさで彼女を慕う者は多かった。
私は彼女に憧れていた。
あんな死神になりたいと−・・・。
そして何より彼女は
兄様に愛されていた。
兄様と彼女が恋人同士だという事は知っていた。
瀞霊廷の死神の中でも有名な二人・・・。
噂にならないはずがない。
それに本人達も隠そうとはしていなかったから。
私は殿が大好きだった。
何度か話したこともあったし、私が大変な仕事を押しつけられた時は
嫌な顔一つせず手伝ってくれた。
あの日、兄様が屋敷にを連れてきてくれた。
仕事の時以外に殿に会えるのがとても嬉しかった。
その夜、なかなか寝付けなかった私は夜風にあたろうと部屋を出た。
ふと地面で何かが月の反射で光り、そこに目を落とすと
さきほどまで殿が身につけていた簪(かんざし)の飾りが取れて落ちていた。
「壊れて落ちてしまったのだろうか・・・・・。」
時刻はもう午前3時を回ろうとしている。
私は破片を拾い、せめてが休んでいる客間の前に届けようとした。
しかしが居るはずの部屋の前に来ても人の気配が感じられない。
いくら殿が霊圧を消すのが上手くてもさすがに変だった。
だいいち、戦ってもいないのに気配を消すのはおかしい。
「殿も寝付けなくて散歩に・・・?そんなまさか・・・。」
もともと眠くはなかったのだが、すっかり目の冴えてしまった私は
殿を探すことにした。
なぜあの時、を探してしまったのだろう。
なぜ気が付かなかったのか・・・・・・・。
軽薄だった。
殿を探して屋敷内を歩きまわり
とうとう兄様の部屋の近くに来た。
しかしこの先には兄様の部屋以外に何もない。
「殿・・・。一体どこに・・・。」
確かにこの屋敷内からはの霊圧を感じるというのに、その姿はどこにも見あたらない。
諦めて自分の部屋に戻ろうとしたとき、
兄様の部屋から小さな話し声が聞こえた。
「こんな時間に一体誰と・・・?」
覗き見る事は悪いと思いつつも、かすかに開いていた戸の隙間から
兄様の部屋の様子を見た。
「あっ・・・・あぁ・・・ん・・・」
「・・・」
二人の男女が肌を合わせあっている。
その肌には衣など一切まとっていない。
一人の男が女に向かって激しく腰を打ち付けている。
そのたびにグチャグチャと精液の混ざり合う音と
二人の肌がぶつかる音が聞こえてきた。
「ひゃ・・・・んあ!あ・・・・あん・・あっ・・・!!」
男の動きに合わせて、女の口からはだらしない声がもれる。
これは、何?
私は『何』をみているんだ?
殿はとても美しくて・・・清楚で・・・。
でも兄様の腕の中で妖艶に喘ぐ女は殿であって・・・。
兄様は高潔でいつでも冷静沈着な人で・・・・。
でも殿の上で満足げにその肌を堪能する男も兄様であって・・・。
どうして考えなかったのだ。
愛し合う者同士が、共に夜を過すと言うこと。
当たり前ではないか・・・・・。
幼い子供でもあるまいし、簡単な事だろう・・・・。
なんとか部屋に戻ったが、結局眠ることなど出来なかった。
一晩で何かを失った気がした。
純粋な心を、引き裂かれた感じがした。
明日から、どんな目で二人を見ればよいのか。
私は今までのように、二人を憧れの目で見る事など
もう出来ないのだろうか・・・・・・・・。
END
ちょっと暗め?
ルキア視点の物語です。
・・・・大人な兄弟がいると、みんな一度は体験しちゃうよね。(しないって)
あんましエロ度高くない・・・。
文才が無いので、濡れ場を上手く上限出来ません。
生ぬるくて本当に申し訳ないです。しかも更新も遅くて・・・。
05.5.24 雄斗