養います
「十四郎ってさ、給料何に使ってるの?」
「・・・急にどうしたんだ?」
浮竹にとってもにとっても二人きりの幸せな時間。
気を利かせた清音や仙太郎は二人のいる雨乾堂からは離れた場所で仕事をしていた。
初めは向かい合わせに座って話をしていた浮竹達だったが、
いつの間にかその距離は縮まり、今は浮竹が後ろからを抱きしめるようにして座っている。
「いやー・・・隊長ってやっぱり儲かるかなと思いまして・・・・」
「儲かるってオイ・・・」
は右手の人差し指と親指を合わせ、小さな円を作っている。
浮竹はというと、の肩に顎をのせながらその話を聞いていた。
視線はさきほどが作った指の形を見つめている。
「親兄弟と、親類の生活費で半分は使ってるかな・・・」
「・・・親兄弟・・て、何人いるの?」
「俺を含めて8人兄弟だ。」
言ってなかったか?と言う風に浮竹はあっさりと人数を口にした。
もちろん初めてその兄弟の多さを聞いたはポカンと口を開けて驚いている。
「なんて親戚孝行な子なのかしら・・・」
「おいおい・・・親戚のおばさんみたいな発言するなよ」
口元に手をあて、ふざけてオバサンのような口調で話す。
その口調に浮竹も思わずツッコミをいれてしまった。
「・・・大変なんだね。ただでさえ体弱いのに」
「(ただでさえって・・・)まぁな。でも、俺が好きでやってる事だしな。それに・・・」
浮竹は急に真面目な声を出し、を抱きしめている腕の力を強くした。
「それに?」
「近いうちに、もう2,3人養わないといけない」
「どうして?もしかして兄弟に子供ができたとか!?」
は後ろから抱きしめる浮竹に背中をあずけている。
そして頭だけ上にあげ、逆さまから上目遣いに浮竹を見ていた。
「まさか。俺の親戚じゃないよ。俺が養っていきたいのは・・・・・・だ」
「・・・・・・・・は?え、私そんなに貧乏に見える?人に養って貰うほど生活に苦労してないよ?私だって死神なんだから・・・」
浮竹の口から予想外の言葉が出され、は思わず浮竹の方に振り向いた。
しかし自分の名前が出された理由が分からず、しばらく妙な間をおいてキョトンとした顔をしている。
「・・・・そういう意味じゃなくてなぁ・・・」
「じゃあどーいう意味・・・・・・あ・・・・////」
ようやく浮竹の言いたかったことを悟ったのか、の顔は赤くなっていく。
「・・・それなら、2,3人っていうのは・・・もしかして・・・」
「嫁さんと子供の生活を養うのは、夫としても父親としても当然だろう?」
赤くなるとは反対に、浮竹は悪戯な笑みを浮かべている。
「こ・・・子供って・・・/////」
「んで、どうする?俺にを養わせてくれるか・・・?」
浮竹はいつも通りの優しい顔で頬笑んでいる。
しかしその目はまっすぐの目を見つめていた。
「・・・・今の時代、奥さんが生活費を稼ぐ家庭だって多いよ」
「またそうやって皮肉を言う;;」
「皮肉じゃない!私は、十四郎一人に負担をかけさせたくないだけで・・・」
皮肉だと勘違いされて、一瞬大きな声をあげただったが
その声はだんだんと小さくなっていき、余裕の無い顔をしている。
「一緒になるからには二人で助け合いたいじゃん・・・子供の事だって、二人の間に出来るんだから」
「・・・ありがとうな。そうだ、俺はのそーいうとこに惚れたんだ」
浮竹はそう言うと、嬉しそうにを抱きしめた。
「だからって、一人で何でも抱えようとはするなよ。いいな?」
「・・・はい。」
「これから・・・二人で頑張っていこう」
END
クサっ。
浮竹さんの台詞がまたまたクサイです。
なんだか妙に糖度高いですね・・・。
凄く近い身内が結婚すると言い出したので、それ聞いて思いつきました。会話ばっかりの文だなぁ・・・。
05.09.08 雄斗