彼女だけが知っている






彼女だけが知っている








女子が研修授業を終えた次の時間、今度は男子が研修授業ということで教室を後にした。
先ほどとは正反対に、今度は教室には女子しか居ない。

となれば自然に始まる会話は、いわゆる恋バナ。






「あーあ・・・彼氏ほしいなぁ」

「あれ?先週まで死神の彼氏がいるっていってなかった?」

「んー・・・別れた」


「ね、他のクラスに誰かいい人いないかな?」

「私に分かるわけないでしょ・・・」






彼氏がほしい、どこまでいった・・・などという会話がどんどん出てくる。
しまいには同じクラスの男は顔が悪いだの女好きだのと
本人達にはとても聞かせられないような話で盛り上がっていた。






は良いよねぇ〜。浮竹くんがいるし」


「え・・・・?」






輪の中に入ってはいるものの、特に自分から何かを喋ろうとはせず
みんなの話を笑いながら聞いていた
しかし、突然自分に話がふられ戸惑ってしまった。






「え?じゃないよ。何でなんにも喋らないの?ぶっちゃけみんなが一番興味あるのは と浮竹くんの事なんだよー」






その友人の言葉に周りの皆も頷いている。






「いやー・・・別にそんなみんなが聞いて面白がるような事もないよ」






は少し照れた様子ではあるが、これといった話をしようとはしない。
それどころか友人達の興味が別の方向に反れるようにしている。






「まあねぇ・・・浮竹くんが彼氏だったら何の問題もなさそうだしね」

「ちょっと病弱なのがキズだけどね〜・・・何か体細そう」





「・・・そう?十四郎は結構着痩せするタイプだよ。意外に筋肉ついてるし」










「「え・・・・?」」










病弱=体が細いという先入観があるらしい友人。
はその考えを打ち破るような事実をさらっと口にした。

本人は何気なく言ったつもりだったが、の一言で教室の空気が変った。

友人達はを囲むようにして座り、目を輝かせている。






〜・・・・浮竹くん着痩せタイプなんだ〜v」

「へー・・・どうしてそんな事知ってるのかな〜?」

「もちろん、彼氏サンの体を近くで見る機会があったから知ってるんだよね??」






一気に質問攻めにあう
友人達は楽しそうに笑顔で近づいてくる。






「え、いや・・・そんなつもりじゃ・・・っ」

「何でそんなオイシイ話、今までしなかったのよ!?」

「んで、どうだった?激しいの?」






まずい・・・。完全にみんな楽しんでる。

興味津々って感じに目が生き生きしてますよ?

自分が失言した、ってのは分かってるけど・・・

でもみんなの前で本当の事なんて言えない!

『激しい日もあるよ』って言えとでも?

無理無理。そんな恥ずかしいこと言ってたまるかっ!!






「そう!!ほら、体調が悪くなって医務室に行ったときとかさ・・・・聴診器あてるじゃん!?その時に見えたっていうか・・・ね!!」






はとっさに機転をきかせ、ありがちな事を言って何とか逃れた。






「なんだぁ・・・期待したのに」

「そうだよね〜あのいかにも優しくて純粋で誠実そう・・・っていう三拍子揃った浮竹くんがそんな事・・・ねぇ〜??」

「なんかさ、『結婚まで手は出さない』って感じじゃない?」

「「言えてるー!!」」






勝手な想像をしては面白がって笑い合っている周りの友人。
先ほどのような失言を恐れてか、はそれに対して何も口出ししようとはしない。






「はぁ・・・・・」






とりあえず話が少し反れてくれたのは嬉しいけど・・・

十四郎が優しくて純粋で誠実・・・?

確かに優しいし珍しいくらいの誠実さだよ。






でも・・・・・・・






でも・・・・・・・






結婚まで手を出さないなんて嘘だ






むしろ手が早いですよ。


実習でペアになった時に袴の中に手入れてきたり・・・


教室とか図書室で二人っきりになったら意味もなく密着してきたり・・・


アレの時なんか笑顔で普通に恥ずかしいことしてくるし・・・




何も知らないって平和だよなー・・・。


でも本当の事みんなに言ったら、絶対とんでもない事になる。

さっきみたいに質問攻めにあって・・・・

下手したら十四郎にまで被害が及びそうだし。

考えただけで恐ろしい。気分悪くなりそう・・・・・。






「ん?、どうしたの?何か顔色悪いよ?」

「え・・・?そう!?さっきの授業で疲れたのかな・・?それに教室少し暑いし。はは・・・」






そう言っては長い髪を束ねて持ち上げた。






「あれ・・・・?・・・この首の後ろの跡・・・・・・」


「っ・・・・!!!?」






その友人の言葉から何かに気が付いたのか 慌てて持ち上げた髪を下ろす
しかしすでに周りの興味も視線もに集まっている。






「もしかして・・・・・・」

「んー・・・?虫さされ?」






「「んなわけあるかっ」」






誤魔化し続けようとするに容赦なく一斉にツッコミを入れる友人達。






「さーて・・・・・・」

「証拠が出ちゃったんじゃ、仕方ないよね〜vv」

「最初に誤魔化した事と、その首の跡の話・・・詳しく教えてくれるよね。?」






「っ・・・・十四郎の馬鹿ー・・・・(泣)」







++放課後++



:「十四郎・・・何も考えないで発言するって駄目だよね・・・」

浮竹:「ああ・・・・自分はそんな気なくても、誤解されると嫌だしな」

:「質問攻めはうんざり・・・・」

浮竹:「俺もだ・・・・・・・」

:「それからさ、見えるとこに跡付けないって約束したじゃん」

浮竹:「・・・・・だって付けたかったんだから仕方ないだろう?俺のだって証拠だ!」

:「っ・・・・・・・・・////」




END









うっわ。何が書きたかったんでしょうね。
ヒロイン視点って苦手なんです。
浮竹視点のほうが書きやすいかも(ものによるけど)
久々のアップが意味不明なモノですみません。

05.10.9 雄斗