「さん、お願いがあるんだけど…」
「あら、乱菊さんこんにちは。…お願いって?」
「この子、一日だけ預かってくれないかしら?」
子犬のように
「ー…いるかぁ?入るぞ…」
「待て!!」
「え・・・・・?」
自分の仕事を終わらせた浮竹はの部屋に来ていた。
いつものように一声かけ、部屋に入ろうとした浮竹だったが、
襖の奥からそれを拒絶する声が聞こえてきた。「!待てってどういう事だ!?俺何かしたかっ!!?」
妙に焦り始める浮竹。
奥から聞こえてきた「待て」という言葉を無視して強引にの部屋に入ってきた。「っ!!・・・・・・・・・ん?」
「あれ?どうしたの十四郎」
浮竹が襖を開けると、そこには愛しい恋人の姿と
「・・・・・・・・犬?」
「うん。犬」
その人物の前でちょこんと座っている、一匹の犬。
「じゃあさっきの待てはもしかして・・・・?」
「待て?あぁ・・・食べ物与える時はまずこうして・・・って、乱菊さんにお願いされてて」
「松本に?そうか…こいつは松本の犬か。なかなか可愛いじゃないか」
「でしょ?可愛いだって!良かったねーv」
そう言ってを抱きかかえる。
構ってもらえて嬉しいのか、は尻尾を振りながらの顔を舐め始めた。「あははっ・・・ちょ、くすぐった・・・・・!」
「・・・・・・・・・・・・・」
「ちょ・・・・やめなさ・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「こら!そんなとこ舐めたら駄目でしょー・・・・!」
は未だに抱きかかえられたままの顔や首をペロペロと舐めている。
その横では、その間ずっとにも犬にも相手にされていない浮竹。「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「え?なに・・・」
ペロ・・・・
「・・・・・っな!!ちょ・・・十四郎!何で十四郎まで私の顔舐めるのよ!?」
一瞬。思考が停止した。
それというのも、今まで無言で横に座っていた浮竹が自分に近寄り
いきなりのように頬を舐めてきたからだった。「その犬に顔舐められて喜んでるじゃないか」
「・・・・・喜んでるけど?でも十四郎まで舐める必要ないじゃない」
浮竹の行動には顔を少し赤くしながらも反発している。
「犬には舐められると嬉しくて、俺に舐められるのは嫌なのか!?」
「犬と十四郎は一緒にならないでしょっ!!!」
当たり前なの意見。
しかしその言葉を聞いて浮竹はムっとしたように眉間にシワを寄せている。
何かを言おうとし口を開きかけたようであったが、結局何も言わずに背を向けてしまった。「十四郎?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
浮竹はが話しかけても返事をする様子もなく、ただ腕を組んで座り込んでいる。
「もしかして十四郎・・・犬にヤキモチ妬いた?」
ピク・・・・
図星をつかれたからか少し背筋を伸ばす浮竹。
「・・・・・・・・・犬ばっかり構ってるが悪いんだ」
背は後ろに向けたまま、低い声で静かに話し始めた。
「今日は乱菊さんにお願いされてるの。だから、一日だけ我慢して。ね?」
「・・・・・・・・・・・・」
「ったくもう・・・・いい年して子供みたいな事言わないでよ」
の呆れた声にゆっくりと振り返る浮竹。
その顔はいつも優しい笑みを浮かべている浮竹にしては珍しく、少し寂しそうな顔をしていた。「今日一日だけなんだな?」
「・・・・うん」
「なら・・・・明日」寂しそうな顔をしていたかと思えば、今度は何かをたくらんでいるように
ニヤ、とした表情を浮かべる浮竹。「犬には出来ないような事、俺がにしてやろう」
「え・・・・いや、あの・・・;;」
END
8778hit踏んでくださった千尋様に捧げます!
リク内容、「やきもちやく可愛い浮竹さん」でしたv
当初はヤキモチの相手は海燕サンだったのですけど…
それじゃあただの嫉妬になってしまって「可愛い浮竹さん」にはならなかったんです。
なので書き直しました。そのうち海燕サンへの嫉妬夢もアップさせたいと思っております。
えー…なんかもう何回謝っても足りないくらいですが…
遅くなってスミマセンでしたぁっっ!!!!
06.1.12 光の憧憬:雄斗